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番 号:110-aj-004
画家名:バリー・ジェームス
作品名:パンドラの誕生 The Birth of Pandora, 1791-1804  
画 像:
【絵画解説】 
パンドラの誕生 The Birth of Pandora, 1791-1804  
サイズ: 279 cm × 520 cm  マンチェスター美術館蔵
作 者:バリー・ジェームス

 パンドラは、ギリシャ神話に登場し、ゼウスの命令により鍛冶神ヘパイストスが泥から造った最初の女性で、神々が彼女にパンドラ(全贈物・恩恵等)をしたことでこの名前がつきました。
 この贈り物とは、アテナから織物技術、ヴィーナスから女性の魅力、ヘルメスの狡猾さなどで、これらに加えゼウスから決して開けてはいけない箱を貰いました。
 プロメテウスの弟エピメテウスは、ゼウスから火を盗んで逃亡中の兄から、神々から贈物を貰ってはならぬと忠告を受けていましたが、ヘルメスが連れてきたパンドラが美しかったためお嫁さんにすることにしました。
 二人はしばらく幸せな結婚生活を過ごしていましたが、ある日、パンドラは誘惑に負けてしまいゼウスの贈物の箱を開けてしまい、するとそこから悲嘆、欠乏、犯罪、疫病、不和、闇などが飛び出してしまいました。
 箱の中に、エルピス(希望)だけ残っていましが箱を閉じてしまい、世の中に災厄が溢れ人々は苦しみました。
 プロメテウスが、ゼウスの秘密の炎を盗んで人類に与え、その繁栄を促した罰として、彼女を送り込んだとも言われています。
 なぜ、人々に幸福だけでなく、災厄があるのかという理由づけに、この物語はよく引用されるそうです。

 この絵には、鍛冶神ヘパイストスが泥から造ったパンドラの誕生を祝い神々が集まり贈物をしている場面が描かれているようです。
 なお、この絵画はバリー・ジェームス最後の作品と言われています。
  
   
 
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