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番 号:110-ah-010
画家名:エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン
作品名:アレキサンダー1世守護神の寓意/ Allegory of the Genius of Alexander I
画 像:
【絵画解説】 
アレキサンダー1世守護神の寓意  Allegory of the Genius of Alexander I
サイズ:111 x 85 cm エルミタージュ美術館蔵 
作 者:ヴィジェ=ルブラン・エリザベス・ルイーズ  

 アレキサンダー1世は、ナポレオンとの戦争で混乱していた当時のロシア皇帝で、父親が殺害されたため急遽帝位につきました。最初のうちは、リベラルな改革を試みましたが、後に、これらの改革は撤回されました。外交政策では、いくつかのキャンペーンで成功を治め、特に、彼の時代にフィンランドとポーランドの一部を領土としました。彼は、歴代のロシア皇帝の中で、最も奇妙な性格を持ち、死に方も神秘的で、彼の遺体がどこにあるのかも不明であるそうです。
 この絵のなかでは、天使(守護神)が、「天命の書版」にアレキサンダー1世の運命を書き込んでいる場面が描かれています。「天命の書版」とは、古代メソポタミアの最高神の持ち物で、世界のあらゆる事象(人間の運命も含む)について書かれており、世界はそのとおりに動いているとのことです。例えば、この書版に、何某が世界を支配すると書かれれば、現実に世界は何某に支配されることになります。
果たして、ルイーズはアレキサンダー1世の守護神が書く天命の書版を感じ取ったのでしょうか。

守護神なので、守りの武器である盾を持ち、盾に言葉(不明)を書き込んでいるのだという解釈もあります。
 
 
   
 
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