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番 号:100-ac-064
画家名:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー
作品名:クピドとプシュケ L'Amour et Psych 1899
画 像:
【絵画解説】 
クピドとプシュケ L'Amour et Psych 1899
サイズ: 220 cm × 128 cm  個人所蔵
作 者:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー

 クピドは、キューピットとも言われ、欲望、エロス、愛の神で、ヴィーナスとマルス(両親については複数説あり)の息子(雌雄同体)です。 彼は、気まぐれな幼児で、背中に羽根を着け、弓矢で恋人達の恋愛を成就させることでお馴染みであります。
 クピドの絵は、天国の愛、地上の愛などを説くキリスト教影響下の中世に人気あったそうです。

○クピドとプシュケ
 クピドの矢で射られると、愛の欲望を抑えきれなくなってしまいますが、一度、クピドは自分に矢を射ってしまったことがあり、自身でも愛の試練を経験しています。
 これが、ギリシャ神話の変身物語にあり、障害を乗り越えてクピドとプシュケが「聖なる結婚」をするエピソードです。
 プシュケは、ある国の王女で女神にも劣らぬ美しさで評判でしたが、これに嫉妬したヴィーナスが息子のクピドにプシュケが卑しい男と結婚するよう矢を放てと命じました。
 しかし、クピドは誤って自分を射ってしまいプシュケに夢中になってしまいます。
 クピドは、神託を使いプシュケを山の立派な宮殿に嫁がせ、贅沢な生活をさせようとしましたが、自身は姿を見せませんでした。
 不審に思ったプシュケは、夫の姿を確認しようとロウソクを持って寝室に行くと、そこには凛々しい神の姿(クピド)があり、驚いたプシュケは、蝋でクピドを火傷させてしまい、クピドはヴィーナスのもとに逃げて行ってしまいました。
 ヴィーナスは、息子の怪我の報復としてプシュケに、大量の穀物の選別、凶暴な金の羊の剃毛、竜の棲む泉の取水などを命じましたが、神々の助けで乗り越えました。
 しかし、最後に冥府から美を分けてもらってくる使命で帰還する途中、開けてはいけない黄金の箱を開け永遠の眠りについてしまいました。
 やっと傷の癒えたクピドは、プシュケを永遠の眠りから呼び戻し、ゼウスの許しを得て、プシュケに神酒ネクタールを飲ませ神の仲間入りをさせ、ヴィーナスの了承のうえ結婚しました。

  
   
 
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