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番 号:100-ac-051
画家名:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー
作品名:オデッセウスだと気づくエウリュクレイア Ulysse reconnu par Euryclée
画 像:
【絵画解説】 
オデッセウスだと気づくエウリュクレイア Ulysse reconnu par Euryclée
サイズ: 112 cm × 145 cm  ラ・ロシェル美術館蔵
作 者:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー

 トロイ戦争勝利後、オデュッセウス行方不明になっていたため、妻のペネロペに多くの求婚者が現れ、王国は乗っ取りの危機にありました。
 そこで、オデュッセウスとペネロペの息子テレマコスは、父親オデュッセウスを捜索する旅に出ました。
 まず、スパルタ王メネラオスを訪ねると、オデュッセウスは無事だが海神ポセイドンの怒りにより帰国できずにいること、女神アテナより故郷に帰ることができることを聞き出しました。
 この後、テーレマコスは、故郷に帰り老人に変装したオデュッセウスと再会し、ペネロペへの悪辣な求婚者たちを排除する作戦を考えます。
 このときオデュッセウス家に長年仕えていた女中のエウリュクレイアが、変装した老人がオデュッセウスであることに気づいてしまいますが、内緒にしておくよう言い聞かせました。
 悪者排除の作戦とは、ペネロペに城に伝わる大弓を射ることが出来たものと結婚すると提案させることで、その弓を求婚者たち誰ひとり弾くことが出来ませんでした。
 そこに老人に化けたオデュッセウスが現れ、その弓を取り、求婚者たちを矢で射り撃退し、正体を現し王国の再興を果たします。

 この絵には、老人の足を洗ってあげていたエウリュクレイアが、老人の正体がオデュッセウスであることに気づいてしまい、慌ててオデュッセウスが手をエウリュクレイアの口に当てて止めている場面を描いています。
 後ろの椅子にいるのは、長年帰ってこない夫を待ち続けて上の空になってしまったペネロペでしょうか。

  
   
 
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