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番 号:100-ac-033
画家名:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー
作品名:地獄のダンテとウェルギリウス Dante And Virgil In Hell 1850
画 像:
【絵画解説】 
地獄のダンテとウェルギリウス Dante And Virgil In Hell 1850
サイズ: 281 cm × 225 cm  オルセー美術館蔵
作 者:アドルフ・ウィリアム・ブーグロー

 ダンテは、13世紀イタリアのダンテ・アリギエーリが著した地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部から成る「神曲」に登場します。
 神曲は、主人公のダンテが、古代の詩人ウェルギリウスをガイドに地獄と煉獄を、幼き日の初恋の相手ベアトリーチェをガイドに天国を旅する物語です。
 地獄は、9つの圏に分かれた漏斗状の地下世界で、あらゆる罪に対する報いを受けており、地底には魔王ルチフェロが幽閉されていて罪人をかみ砕いています。
 煉獄は、山になっていて、山に登る途上で7つの大罪に対する償いを行う浄罪の場所で、頂上近くには人類が黄金時代を過ごした地上の楽園もあります。
 天国は、十天から成り、生前の信仰の度合いなどによりそれぞれの天国が決まり、各々聖人や天使たちがいて、最上部はエンピレオと言われ、死を超越した聖者たちの魂があります。
 ダンテは、この様な宇宙を旅し、この世を動かしているのが神の愛であることを悟ります。

 この絵には、地獄においてダンテとウェルギリウスが、互いに憎しみあい闘う二人の魂を見学する様子が描かれているようです。
 奥の方から悪魔のような存在が飛んできて、異端の錬金術師アポッキオの首に、死人から不正に物を奪ったと主張するスキッキが噛みついている様子を伺っています。

  
   
 
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