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番 号:070-ah-007
画家名:フィリップ・ド・シャンパーニュ
作品名:聖アウグスティヌス Saint Augustin, 1645–50 
画 像:
【絵画解説】 
聖アウグスティヌス Saint Augustin, 1645–50 
サイズ: 78 cm × 62 cm  ロサンゼルス郡美術館蔵
作 者:フィリップ・ド・シャンパーニュ

 聖アウグスティヌスは、キリスト教徒の母親モニカの子で、北アフリカ生まれのキリスト教神学者です。
 彼は、最初マニ教から、後にプロティノスの新プラトン主義から多大な影響を受け、洗礼後キリスト教に改宗しました。
 「告白」という著書で、15年間同棲した女性との間に子をもうけた当時を振り返り、肉欲に支配されていたと述べています。
 「神の国」を著し、物質的な世俗世界の「地上の国」と区別された、精神的な「神の国」としての教会の概念を発展させ、中世の世界観に深い影響を与えました。
 また、著書「三位一体論」は、ニケア公会議やコンスタンティノポリス公会議で定義づけられた三位一体の概念と近く、これは教会が順守しました。
 人間の自由には、神の恩寵が絶対不可欠で、原罪の理論を構築し、正戦論の発展に貢献しました。
 母親モニカが亡くなった後、修道院でのような生活を送り、「アウグスティヌスの戒則」を定め、キリスト教修道院の規則の手本のようになりました。
 このような実績から、教会の父、教会博士とも呼ばれています。

 この絵には、聖アウグスティヌスが右手にペン、左手にリンゴを持ちそこからあふれ出る光が彼の頭を通しヴェリタス(Veritas:真理という文字を浮かび上がらせ何かを執筆している様子が描かれているようです。
 また、左上に聖書、彼が踏みつけているのが、異教、偽典の文書でしょうか。

 
   
 
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