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番 号:070-ac-040
画家名:ピーテル・パウル・ルーベンス
作品名:セネカの死 The Death of Seneca
画 像:
【絵画解説】 
セネカの死 The Death of Seneca
サイズ: 154 cm × 185 cm  バイエルン州立絵画コレクション
作 者:ピーテル・パウル・ルーベンス

 セネカは、あの暴君として有名なローマ皇帝ネロの5年の善政に顧問として仕えましたが、イギリス貴族の借金問題への関与や自身の巨額の蓄財問題などを非難され、田舎に引っ込み引退し静かに著述業にいそしみます。
 その後、ネロ暗殺の謀議が明らかになり、皇帝ネロの伝統に則って血管を切り自害せよとの命令に従ったとされ、彼の妻も夫を追い自殺を図ったとされています。
 妻は助けろとの皇帝の命により、包帯が巻かれ妻は助かり自殺は二度としませんでした。セネカは、暖かいお風呂に浸かりながら、少し毒も飲んでいましたがあまり効かず、血管から少しずつ血が流れだしゆっくりと死んでいったそうです。彼の葬式は行われず、荼毘に付されました。

 彼の死後、彼の著述した多くの本が、高い評価を受け、後年の有名作家による戯曲や哲学などに大きな影響を与えました。

 この絵には、ローマの衛兵が立ち会い、小さなタライに立って浸かりながら、腕の切った血管を押さえられ、死んでゆくセネカの姿が描かれているようです。また、彼の友達が最後の言葉を書きとろうともしています。

 
   
 
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