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番 号:060-ai-017
画家名:ヨアヒム・ウテワール 
作品名:ケパロスとプロクリス/ Cephalus and Procris  1595-1600
画 像:
【絵画解説】 
ケパロスとプロクリス Cephalus and Procris 1595-1600
サイズ: 98.4 x 129.9 cm  セントルイス美術館蔵
作 者:ヨアヒム・ウテワール

 ケパロスとプロクリスは、ギリシャ神話に出てくるエピソードのひとつです。
 プロクリスは、アテナイ王の娘で、ハンサムなケパロスと幸せな結婚生活を過ごしていました。
 そんなある日、暁の空を夜明けを告げながら飛んでいた女神エオス(オーロラ)が、狩りをしていたケパロスを見つけ、その美男子ぶりに魅かれ、自分のものにしようと連れ去ってしまいました。
 ケパロスは、妻の元に返して欲しいとエオスに嘆願しますが、エオスは、彼が自分になびかなくて不機嫌となり、プロクリスは、すぐに他の男を見つけてお前のことなど忘れてしまうとケパロスに言い聞かせました。
 それでも帰りたいと言うので、エオスは、彼を別の男の姿に変身させて帰しました。プロクリスは、最初は夫がいると変身したケパロスに言っていましたが、そのうち心身を許してしまい、本当のことを打ち明け、妻を非難しました。
 プロクリスは、家を出て、アルテミスと共に狩猟生活に入りますが、やがてケパロスと和解し、アルテミスから貰った猟犬ラプスと必中の矢をケパロスに渡します。
 2人のよりが戻ったことを知ったエオスは、怒って、自分の娘のアネモイ(一陣の風)の一人に、山中で狩りをしていたケパロスを誘惑させ、このことをプロクリスに告げ口しました。
 心配になったプロクリスが、落ち葉を踏みながらケパロスを探していると、落葉を踏んでいるのを獲物と勘違いしたケパロスが必中の矢で、プロクリスを射ってしまい彼女を殺してしまったそうです。

 この絵は、ケパロスが射った必中の矢が、プロクリスの胸の谷間に突き刺さり、それをケパロスが抜こうとしている場面を描いています。

 
   
 
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