大洪水 The Deluge, 1595
サイズ: 183 cm × 148 cm ------蔵
作 者:ヨアヒム・ウテワール
デウカリオンとピュラーのエピソードは、ゼウスの大洪水として知られています。 ゼウスは、オリンポス山から、パンドラの箱が開けられた後の地上を見ていて、人々の行動が恐ろしくなり、人類に罰を与えることにしました。 彼は、人類を溺れさせよう考え、水に湧きあがり地上に溢れよと命じました。但し、地上で最も正直な王デウカリオンと王妃ピュラーは助けることにしました。 人類に火をもたらしたプロメテウスを父に持つデウカリオンは、父親から大洪水が起きるから、頑丈な船を作り食料等を積み込んでおくよう忠告されました。 その後、プロメテウスの預言通り大洪水が起こり、二人は九昼九夜船で流され、ギリシャのパラナッサス山に漂着しました。 そこで二人は、「土は、人類の偉大な母で、石はその骨である」というプロメテウスの囁きを耳にし、その意味を理解しました。
デウカリオンが、石を拾って土に投げると、男が誕生しました。ピュラーも同じように石を投げると女が誕生しました。この二人が新しい人類の祖先となったそうです。
この絵には、ゼウスが人類の行いを罰するため引き起こした大洪水に、人々が逃げ惑う様を描いていると思われます。
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