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番 号:050-ak-001
画家名:ヨアヒム・パティニール
作品名:聖クリストフォロスのいる風景/ Landscape with Saint Christopher 1520
画 像:
【絵画解説】 
聖クリストフォロスのいる風景 Landscape with Saint Christopher 1520
サイズ: 125 cm × 170 cm  王立サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル修道院蔵
作 者:ヨアヒム・パティニール

 クリストフォロスは、2mを超す大男で、たいへん怖い顔をしており、最初は王に仕え、王が悪魔を恐れると聞き、次は悪魔に仕え、悪魔はキリストを恐れると聞き、キリストを探しました。
 その途中、彼は、隠遁者に会い、キリストに献身する方法を、相談したところ、断食と祈りを提案されましたができないと答え、代わりの方法を聞くと、川を指し示され、渡し守として人々を助けなさいと言われました。
 ある日、小さな男の子を背負い、川を渡そうとした時、途中で水嵩が増し始め、子供の体重がどんどん重たくなり、やっとのことで渡り切りました。
 クリストフォロスは、どうしてこんな危険な目に遭ったのか、子供に聞いたところ、あなたが背負ったのは全人類の罪を背負っている者で、イエスであると答え、消えてしまったそうです。
 その後、多くの町で多くの人をキリスト教に改宗させた彼は、リュキアの町で、富と美女の申し出を断り、キリスト教を布教しようとしたため斬首されました。
 彼の名クリストフォロスは、キリストを背負った者という意味だそうです。

 この絵では、小さなキリストを肩に乗せ、杖をつきながら、川を渡っている様子が描かれています。川岸には、クリストフォロスに渡し守を提案した隠遁者と思われる人物もいます。

 新大陸アメリカへ渡ったコロンブスにもこのクリストフォロスの名がついていますが、川や大洋を渡るということで関係しているのでしょうか。

  
   
 
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