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番 号:030-aa-003
画家名:ボッティチェリ・サンドロ
作品名:神秘の降誕/ The Mystical Nativity
画 像:
 
【絵画解説】 
神秘の降誕 The Mystical Nativity
サイズ:108.5 cm × 74.9 cm  ロンドンナショナルギャラリー美術館蔵
作 者:ボッティチェリ・サンドロ

 神秘の降誕は、キリストの降誕を地上から天国を通し聖人から天使までが祝福している様子を描いています。
この絵は、中世の聖画のしきたりを守りながら、周りの人物より中心の聖母子を大きくする透視投影など、当時の通常と異なるイコノグラフィ(図像学)を用いています。
 聖母子のエリアを見ると、無力な子供は布に置かれていますが、いつの日か、この布に包まれる、奥の洞窟は墓をイメージさせるなどいくつかの暗示がされているとの解釈があります。
 上部の偉大な黄金のドームは開け放たれ、その下でオリーブの枝を持って踊る12人の天使の服の色は、誠実、希望、慈善を示しています。下部の地上では3人の男を3人の天使が抱きかかえ天上に召し上げ救いを表しています。彼らは「地上の平和を良心の人たちへ」という巻物を持っています。彼らの背後の悪魔は自らの槍が突き刺さり、地下世界へ逃げようとしています。
 絵の上部にはギリシャ語で「この絵、1500年末、イタリアに災難あるとき、私、アレッサンドロ、その時の後30分、描いた、ヨハネの黙示録第11章、第2の災いによれば3年と半年の悪魔が解き放たれる間、その時、彼は第12章に向かう、私達はこの絵を理解するでしょう」(※翻訳の正確さは保証出来ません)と書かれ生誕だけでなくキリストの復活も考慮されているようです。
 ボッティチェリは、激変するヨーロッパを聖書の終末期と捉え自ら生きた時代を試練の時と認識していたようです。
 
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