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インターネット美術館資料室400-bd-002
主題名:放蕩息子の帰還 The Return of the Prodigal Son 
【主題解説】
 放蕩息子の帰還、見失った羊、失くしたドラクマの3つの例え話は、ルカの福音書に登場するエピソードです。

 悔い改める必要のない99人の人達がいて、その人達とは別の罪深きひとりの人が悔い改めた方が、大きな喜びがあるであろうというような意味合いがあると思われます。

 仏教でいうところの悪人正機説のようなものでしょうか。

○放蕩息子の帰還
 放蕩息子の帰還は、ルカの福音書に登場する2人の息子のエピソードです。

 ある男に2人の息子がおり、弟の方が、生きている間に財産分与をしてほしいと言ってきたので分け与えました。

 この弟は、この財産を元手に遠い国に行きましたが、散在し財産を使い果たし、ユダヤで忌み嫌われる豚の世話をして生活していました。

 こうした日々の生活をしているうちに、故郷が恋しくなった弟は、家路につきました。

 家に帰ると、父親は歓迎し祝宴を開いてくれましたが、兄はこれをたしなめ、弟を軽蔑しました。

 そんな兄に、父親は、お前はいつも私の元に一緒にいることができたが、弟の方は出ていかなければならなかった、そんな弟が戻ってきたのだから祝宴を開いてあげるのは当然だろうと言いました。

 これを聞いた弟は、親子の愛情に涙しました。

○見失った羊
 見失った羊は、ルカの福音書に登場するエピソードです。

 100匹の羊を飼っていた羊飼いは、1匹の羊が行方不明になったことに気づき、99匹を野原に残し、この羊を捜しに出かけました。

 そして、苦労してこの羊を探し出して、連れ帰ることができました。

 羊飼いはやっとの思いで見つけることが出来たその喜びを多くの人に話しました。

○失くしたドラクマ
 失くしたドラクマは、ルカの福音書に登場するエピソードです。

 あるメイドが働いて報酬として受け取った10ドラクマ(コイン)がありました。

 このメイドは、その内の1ドラクマを誤って手から滑らせ落してしまいました。

 メイドは、このコインを探し出すため、灯をつけ家の中を掃いて、やっと見つけることができました。

 
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