インターネット美術館 【インターネット美術館・世界の名画】
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インターネット美術館資料室400-as-015
主題名:テティス Thetis
【主題解説】
 テティスは、ギリシャ神話に登場する50人とも言われる海の女神ネレイデスのひとりで、トロイ戦争のきっかけとなった「ペレウスとテティスの結婚」やトロイ戦争の勇者アキレスの母親として有名です。

○ペレウスとテティスの結婚
 二人の結婚の宴席に、式に招待されなかった不和の女神エリスが、最も美しい女神へと書かれた黄金のリンゴを投げ込んだことで、その場にいたヘラ、アテナ、ヴィーナスの3人の女神がそのリンゴを求めて争いを始めました。
 ゼウスは、仲裁の為、最も美しい女神の判断を羊飼いをしていたトロイの王子パリスに任せました。
 それぞれ女神はパリスに、ヘラは「アジアの王」、アテナは「戦いの勝利」、ヴィーナスは「最高の美女」を申し出て買収しようとしました。
 結局、パリスはヴィーナスを最も美しい女神とし、当時、絶世の美女と言われたスパルタ王の妻ヘレネを奪い、トロイに拉致し、自分のものにしました。
 こうして連れ去られたスパルタ王妃奪還のためギリシャとトロイは戦争になってしまいます。

○アキレスの名誉回復
 トロイ戦争において、息子のアキレスがギリシャ軍総大将アガメムノンと何度かいざこざを起こし、最終的に戦利品で妻となったブリセイスをアガメムノンの無理な要求で奪われしまいます。
 これに怒ったアキレスはトロイとの戦線から離脱しますが、この不名誉の挽回を母親の女神テティスに請願します。母親のテティスは、ゼウス(ジュピター)に息子を戦争に復帰させ名誉を回復させてくれるようお願いしました。
 この間、アキレスの元にヘラの伝令女神などから戦線に戻れとの命令がありましたが、母親テティスの自分が戻るまで待てとの言葉を守っていました。
 時間はかかりましたが、ゼウスの許可がおり、テティスは再度、最強の武具をアキレスに用意し、パトロクロスの死を契機に戦線復帰させ、多大なる戦果をあげアキレスの名誉も回復しました。

  
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