インターネット美術館 【インターネット美術館・世界の名画】
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インターネット美術館資料室400-as-005 
主題名:ディオゲネス Diogenes
【主題解説】
 ディオゲネスは、ギリシャの哲学者で、銀行業の不正で、市民権をはく奪されました。
 その後、犬のような生活を送り、大きな樽を住みかとし、世界政府(コスモポリタニズム)を提唱し、原始共産制のような社会を主張しました。
 彼には、次のような逸話があります。

(アテナイ)
 アテナイに来たディオゲネスは、ソクラテスの弟子アンティステネスに助言を求めたが、杖で追い払われようとされたため、「杖で打ってください、でもその杖は私を追い払えるほど固くない」と答え、アンティステネスの弟子になることができ、師匠を超える名声を得ました。

(アレキサンダー大王)
 ある日、ディオゲネスが、道端で、朝日を浴びて日向ぼっこをしていると、アレキサンダー大王が通り掛かりました。
 大王は、老人が有名な哲学者ディオゲネスであると知らされ、ワクワクして何かしてほしいことはないかと聞くと、ディオゲネスは、日陰になっているので、そこをどいてほしいと答えたそうです。
 大王は、自分が王でなかったら、ディオゲネスになりたかったと言ったそうです。

(奴隷生活)
 アイギナ島への航海中に、海賊に捕まり、奴隷として売られるときに、「商売は知らないが、人民統治の術を知っている」と答えたそうです。
 実際は、教育(当時のギリシャ語で統治と発音が同じ?)ができるという意味だったそうです。
 コリントスのクセニアデスが彼を気に入り、2人の息子を教育させたそうです。

(木の器)
 ある日、ディオゲネスは農家の息子が、手を丸めて水をすくって飲んでいるのを見て、「自分は、何て馬鹿なんだ、余計な木の器(カップ)をバックに入れて持ち歩いていた」と言い、カップを投げ捨てたそうです。

(正直者)
 昼間、ディオゲネスが、ランプを掲げ、うろついていると、何をしているのかと尋ねられ、「正直者を探している、でも、ごろつきとならず者だけで人間がいない。」と答えたそうです。


※ このほかにも多くの逸話がありますので紹介しきれません。

  
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