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インターネット美術館資料室400-al-027
主題名:シーシュポス Sisyphus
【主題解説】
 シーシュポスは、ギリシャ神話に登場するエフィラ(コリントス)王で、傲慢、欺瞞などによる罰として、巨岩を山頂に持ち上げては落とされてしまうという作業を、永遠に続けさせられています。

〇治世
 シーシュポスは、エフィラ王として、商業活動に力を入れていたが、旅人への強盗や詐欺など、強欲さに満ちていた。
 ゼウスが奨励していたクセニア(見知らぬ旅人を歓待すること)とは、逆に、見知らぬ旅人を殺しては喜んでいた。

〇サルモネウスとの後継争い
 父君テッサリア王の後継に、兄サルモネウスが就いたこと不満を抱いたシーシュポスは、姪(兄の娘)のテューロを誘惑し、授かった子を王にしようと画策したが、テューロに計画がばれて、生まれた2人の子を殺害されてしまう。

〇タナトスへの詐欺
 ゼウスは、シーシュポスの行いに腹を立て、タナトス(死)に命じて、シーシュポスを冥界に連行させようとした。
 迎えに来たタナトスは、シーシュポスに手錠をかけようとしたが、シーシュポスに騙され、自分の手に手錠をかけてしまい、これにより、現世で死にかかっていた人達をタナトスが迎えに行けなくなり大混乱に陥った。戦争の神アレスが異変に気付き、タナトスを救い出し、自分の家に戻っていたシーシュポスを逮捕した。
 シーシュポスは、家に戻った際、妻に自分の葬式を出すなと命じていた。

〇ペルセポネへの詐欺
 シーシュポスが、冥府に赴くと、ハーデスの妻ペルセポネに、自分の葬式がまだ行われていないので、3日間生き返らせてくれとお願いし、聞き入れられ現世に戻ったが、約束の日を過ぎても戻らなかった。
 仕方なくヘルメスが、迎えに行き、地獄に連れ戻した。

〇地獄での罰
 神々までも欺くシーシュポスに対し、地獄の山で、巨岩を山頂に持ち上げては、麓に落とされてしまい、また持ち上げるという作業を、永遠に続けさせられる罰を与えられました。

  
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