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【インターネット美術館・世界の名画】
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インターネット美術館資料室400-ah-002 |
主題名:クピド、キューピット、アモール、エロス Cupid,Amor |
【主題解説】 |
クピド(アモル)は、キューピットとも言われ、欲望、エロス、愛の神で、ヴィーナスとマルス(両親については複数説あり)の息子(雌雄同体)です。
彼は、気まぐれな幼児で背中に羽根を着け、弓矢で恋人達の恋愛を成就させることでお馴染みです。
クピドの絵は、天国の愛、地上の愛などを説くキリスト教影響下の中世に人気となりプット(ケルビム,智天使)になったようです。
○クピドとプシュケの物語
クピドの矢で射られると、愛の欲望を抑えきれなくなりますが、一度、クピドは自分に矢を射してしまったことがあり、自身でも愛の試練を経験しています。
これがギリシャ神話の変身物語にあり、障害を乗り越えてクピドとプシュケが「聖なる結婚」をするというエピソードです。
プシュケは、ある国の王女で女神にも劣らない美しさと評判でしたが、これに嫉妬した美の女神ヴィーナスが息子のクピドにプシュケが卑しい男と結婚するよう矢を放てと命じました。
しかし、クピドは寝ているプシュケを見た時、あまりの美しさに手元が狂い誤って矢を自分に射してしまいプシュケに夢中になってしまいます。
クピドは、神託を使いプシュケを山の立派な宮殿に嫁がせ贅沢な生活をさせましたが、自身は姿を見せませんでした。
不審に思ったプシュケは、夫の姿を確認しようとロウソクを持って夫の寝室に行くと、そこには凛々しい神の姿(クピド)がありました。
驚いたプシュケは蝋でクピドを火傷させてしまい、クピドはヴィーナスのもとに逃げて行ってしまいました。
プシュケは、涙ながらに宮殿を去り山中で倒れているところをパーンに発見され、クピドからの愛を勝ち取るためのアドバイスを受けました。
プシュケがクピドに会うためヴィーナスのところに向かうと、女神は、息子の怪我の報復としてプシュケに、大量の穀物の選別、凶暴な金の羊の剃毛、竜の棲む泉の取水などを命じましたが、プシュケはこれらを神々の助けで乗り越えました。 しかし、最後に冥府から美を分けてもらってくる使命で帰還する途中、開けてはいけない黄金の箱を開け永遠の眠りについてしまいました。
そこにやっと火傷の癒えたクピドが現れ、プシュケを永遠の眠りから呼び戻します。クピドは、ゼウスの許しを得て永遠の命を授かる神酒ネクタールをプシュケに飲ませ神の仲間入りをさせました。
二人は、ヴィーナスの了承のうえ神々の祝福の中、遂に結婚を果たしました。
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