インターネット美術館 【インターネット美術館・世界の名画】
このサイトでは西洋絵画史を簡単にご紹介させていただいております。
インターネット美術館資料室400-ae-006
主題名:オデュッセウス Odysseus
【主題解説】
  オデュッセウスは、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」の主人公で、英語では、ユリシーズと言われています。

 彼は、女神アテナの加護を得てトロイ戦争でアキレスの鎧を手にしたり、木馬の計を考案しアカイアの遠征軍を勝利に導きました。
 しかし、その勝利から帰還する際にトロイ側を応援していた神々の妨害により次のような苦難の旅が待っていました。

・ ロトパゴス
 漂着した地に心地良い眠りに誘うロトスの木の実があり、これを食べた仲間たちが次々に眠っていってしまう。
・ 1つ目の巨人キュクロプス
 この島では、巨人たちに洞窟に閉じ込められ仲間が食べられていく中、オデュッセウスが巨人に酒を飲ませ目を潰し島を脱出しますが、巨人の父親ポセイドンによる嵐で船が流されてしまう。
・ アイオロス島
 風の神アイオロスの島に漂着した一行は、西風ゼピュロスを詰めた革袋と逆風を詰めた革袋を貰い、ゼピュロスの風で故郷を目指しましたが、途中で逆風の革袋を開け元に戻ってしまう。
・ ライストリュゴネス
 航行している船に大岩を投げつけ難破させ、船員を食べる巨人ライストリュゴネスに攻撃され、多くの仲間を失ってしまう。
・ 魔女キルケ
 美しい声で男を館に招き入れて、魔法で動物に変身させる魔女キルケの館がある島に流れ着いてしまう。。オデュッセウスは、動物にされた仲間を助けるため魔女の館に行き、差し出された盃を飲みますが、ヘルメスから貰った解毒薬を飲んでいたため動物に変身せずすみました。このことでキルケとオデュッセウスは、恋に落ち仲間も人間に戻ったため、この島に長期滞在しました。
・ テイレシアス
 キルケの助言で故郷に戻るためはまず冥界に行かなければならず、そこで預言者テイレシアスの託宣を得ました。
・ セイレーン
 美しい歌声で人を惑わし、船を遭難・難破させる怪鳥セイレンの海域を抜けます。
・ スキュラ海峡
 6つの首で6人を喰らう狂犬スキュラの棲息する海峡を、仲間6人を失い抜けます。
・ ヘリオスの怒り
 太陽神ヘリオスの住む島で、彼の家畜に手を出してしまいその怒りがゼウスを動かし、出航した船はゼウスの雷霆で粉々にされてしまいオデュッセウスだけ生き残ります。
・ カリプソ
 オデュッセウスは海の女神カリプソの住む島に漂着し、二人は一緒に生活しますが望郷の念に駆られ彼の守護神アテナに願いこの島を離れます。
・ ナウシカアとの出会い
 オデュッセウスは、パイエケス国の海岸に流れ着き、お供たちと水浴びをしていた王女ナウシカアに出会います。彼を一目見て好意を持った彼女は、旅の手助けのため、父王アルキノオスに謁見できるように導いてくれます。
 宮殿では、吟遊詩人デモドコスが、トロイ戦争の叙事詩を吟じ、「アキレウスとオデュッセウスの口論の物語」ではオデュッセウスが涙します。
 オデュッセウスを気に入った王が、彼を娘の婿にしようとしますが、ナウシカアは彼が故郷に帰れるよう手配してくれます。
・ ポセイドーンの怒り
 息子キュクロプスを殺されたポセイドンが順風満帆に故郷に向かうオデュッセウスの船を見て怒り、三叉の矛で嵐を起こし船を難破させますが、女神レウコテアの溺れないスカーフにより命を取り留めます。
・ 帰還
 テレマコス  Telemachus を参照
 帰還を果たすが、状況が一変しており、妻ペネロペに会うまでひと悶着起きる。


  
関連絵画一覧 
ハーバード・ドレイパー ドミニク・アングル フランチェスコ・アイエツ
---------------------------------------------------------------------------
Copyright (C) 2005 Investassist all rights Reserved
inserted by FC2 system